<取材>大森靖子 新曲「シンガーソングライター」に込められた想いとは?

エンタメ
大森靖子が7月29日に、配信シングル「シンガーソングライター」をリリース。
“超歌手”と型破りなスタイルを貫く彼女が、“シンガーソングライターとは何か”を今までの実体験から自身が違和感を感じてきた想いを歌詞に込め作られた楽曲。

また、コロナ禍において、ファンと直接会えるライブを実施することが困難になったなかでも、ファンと一緒に楽しめるオンライン上のイベント「大森靖子2020♡ハンドメイドホーム6♡」を実施中。おやすみ弾語りをTwitterに撮り下ろした動画配信や、YouTubeで「復活!ミッドナイト清純異性交遊ラジオ」など、ファンとのつながりを大切にする大森靖子だからこそ、こんな状況でも最新のコンテンツを配信し続けている。今冬にはアルバム「Kintsugi」をリリースすることも発表。
インタビュー中には、インタビュアーに逆質問をしてくださる場面があるなど、気さくで明るい人柄を感じながら、最新楽曲「シンガーソングライター」に込めた想いや、おうち時間の過ごし方について伺った。

大森靖子 インタビュー|最新楽曲に込めた想いとは?

―最新楽曲「シンガーソングライター」をリリースされましたが、どんな想いを込めた曲なのでしょうか?

「曲」って、音楽家によっていろんな書き方があると思うんですけど、自分が一番好きなものも、向き合っているものも音楽だから、「音楽についての曲を書こう」という時がたまにあるんですよね。過去にもいくつか出しているんですけど、今回はそのシリーズの中の1曲で、「シンガーソングライター」という楽曲です。
― 自身の職業観を表現した曲、ということですか?

そうですね。自分の職業は「シンガーソングライター」と呼ばれるものなんですけど、シンガーソングライターって、“自分のことを切り売りして曲にしている”という見られ方をされることが多いんです。でも、私は“切り売りする”っていうよりは、“曲作り自体を楽しむ”っていう感覚で作っているんですよね。

なので、今までずっと“私はシンガーソングライターです”と言うことに違和感を持っていたんですけど、その違和感を描いていったら、自分がどういう気持ちで音楽に向き合っているかが見えてくるような気がしたので、今回はそういうところを書きました。

この曲が、“荒らされた砂場をもとに戻す”みたいに、音楽と向き合う気持ちをフラットに整えられたらいいなって思っているので、そういうところを感じてもらえたら嬉しいです。
―最近は新型コロナの影響で楽曲制作の仕方も変わってきていると思いますが、今回の収録はいかがでしたか?

こんな状況なので、やっぱり1回は、リモートで全部やってみよう!という話になったんですね。でも、録音するっていうのは、そこの空気を切り取るような作業なんです。

私が詞と曲を作って、別の方に編曲をしてもらって、エンジニアさんに私の声にあったマイクをセッティングしてもらって、それに対して何を返すかっていう。
そのやり取り自体がすごい楽しいし、1回宅録のようなこともやったんですけど、その場にいるかいないかってことが、仕上がりを結構左右することが分かったので、レコーディングは一緒にやって、その前の段階まではリモートでやろうという形に落ち着いて、今回はそのような流れで作りました。
―6月には、オンライン上のイベント「大森靖子2020♡ハンドメイドホーム6♡」を発表されて、現在も進行中かと思いますが、こちらに込めた想いを聞かせてください。

去年はデビュー5周年だったので、何か5個企画をやろうと考え、「ハンドメイドミラクル5!」というのをやったんですけど、今年は6周年なので、何か6個家で出来る企画をやろうと考えてみました。内容は、おやすみ弾き語りや、ネットラジオ、ライブ映像のコメンタリー付き配信、トークイベントなど、基本的に家から参加できるものになっています。

でも、これは、状況が変わったから考えた企画というよりは、私は元々、日常は自分で作っていくものだと思っているので、どんな状況でも日常を手作りして、自分で幸せを作り上げて積み重ねていこう!という感覚をちゃんとこの状況でも提供したいと思って考えたものです。

― 6つもコンテンツを考えるのは大変だったのでは?

そうでもないです。今までやってみたかったけれど、時間がなくてできなかったことや、今までは対面でやっていたことを、ライブ配信でやってみたっていう感じです。

やっていくなかで、いろいろ発見あって、例えばトークイベントって、すごい頑張ってトークをしても、めちゃくちゃ遠くにいて聞き取れなかったとか、あるじゃないですか。それに遠くに住んでいる方は来られなかったりするし。でも、ライブ配信だと、どの席も特等席なんです。トークイベントはずっとこの形で良いかもって思いました(笑)。
― ファンの方からの反応はいかがですか?

「こんな状況ですけど、遠くになった感じもせず楽しめています」のような声は多いです。あと、ファンレターが増えました。こういう状況だと、今の気持ちを書き留めてみよう!となるんでしょうね。

― ファンレターやメッセージもしっかり読まれているんですね。

もちろん見ています。特にファンレターって、その人の人柄や想いが見えて面白いんですよ。この人こんな書体なんだ!や、意外に達筆なんだ!、なんで赤ペンで書いたんだろう?とか(笑)。
―今年は新型コロナの影響で音楽業界も一変しましたが、今後の方針やビジョンをお聞かせください。

私自身はまだ、今の状況が元通りに戻るとは全然思っていなくて、あと1年くらいはライブができるようになるまでかかるかなと思っているので、まずは自分の体力を衰えさせないことを意識していますね。

あとは、私の楽曲って基本的にライブで提供するために作っていて、「ライブで直接会って説得すればいいや」っていう部分がかなりあったので、これからはそうじゃない伝え方のアプローチも始めないといけないかなって思っています。

大森靖子 インタビュー|おうち時間の過ごし方とは?

―最近は大森さんも「おうち時間」が長くなっているかと思いますが、どのように過ごされていますか?

当初、自粛期間になった時には、ずっと弾き語りの動画を撮って、その日の弾き語りの分の投げ銭として、チェキを売るので買ってください!といった企画をやっていたので、毎日約6時間、チェキをデコレーションするっていう作業をしてました。
―6時間も!すごいですね。

そのチェキの作業をやっていると、息子が横でシール貼りを手伝ってくれたり、チェキで私を撮ってくれたりして。すぐに仕事を見つけてきて、すごいな子ども!って思いました。

あとは、外に出なくていいから、ニンニクを死ぬほど食べてやろう!と思い立って、毎日、全部の料理にニンニク1個を切り刻んで入れていました(笑)。

―1日1個ではなく、1つの料理に1個を?

はい、全部のお料理に1個入れてました。カレーにも入れたし、シチューにも入れたし、チャーハンにも、肉の丼にも、野菜炒めにも、鍋にも、餃子にも、海老の炒め物にも。めちゃくちゃ美味しいんですよ。そのかわり、相当臭かったですね。マスクして久しぶりに外に出たら、臭っ!みたいな(笑)。
― 「おうち時間」が増えて、家族と一緒に過ごす時間も増えたのでは?

そうですね。でも私、元々家にいるのが大好きで、ライブハウスがうちに来ればいいのにな~と5年前くらいから言ってたんです。なので今回、夢がかなった!ところもあります(笑)。

―おうちの中にお気に入りの場所などありますか?

ソファーと床の間です!

―え、間ですか!?

そう、30センチくらいの隙間にはまるのが好きなんです。隙間に体を入れて、ぼーっとするのがたまらない(笑)。
―なるほど…。ちなみに、おうちでの過ごし方で気を付けている部分などはありますか?

ひとつの作業を始めると、他を全部忘れてやっちゃうタイプなので、これをやりだしたら終わりだな…ということは、見ないようにしています。

―音楽を作りたいモードに入ると、他はそっちのけになってしまうとか?

それもけっこうありますね。ただ、自分の楽曲制作は歌詞とメロディーをケータイに打ち込むだけなので、基本的には子どもの相手をしながらでも出来るんです。でもたまに、深夜の2、3時とかそういう時間に、作らなきゃ!みたいなものが降りてきて…たぶん“自分時間”のようなものがあるんだと思います。
―今後、ファンの皆さんが色々な企画にご自宅から参加する時、どのように参加してほしいと思いますか?

普段のライブだったら、次のMCまでトイレを我慢しよう…とか、そういうのがあると思うんですけど、配信だといつでもトイレに行けるじゃないですか。でも私はライブ感って大切にしてほしくって、正直、トイレにもケータイを持っていてほしいし、なんなら全部トイレで聞いてほしい(笑)。

そもそも、自分のやっている音楽が“BGMっぽい音楽”というよりは、“勉強に集中したいけどできないや”というタイプの音楽なので、できるだけ没頭できる環境を作って聞いてくれたら良いなと思います。

―最後に、ファンの方にメッセージをお願いします!

私は、おうちに自分の聖地がちゃんとあるということが、すごい大事だと思っているので、押し入れでも、ソファーと床の間など、どこでもいいから、ここだけは誰にもけがされない聖地を作って、自分の大好きなグッズで並び立てて、自分の時間を精一杯楽しんでもらいたいです。そして、そこに私の作品も一緒に並べてもらえたら、嬉しいなって思います。
―ありがとうございました。


大森靖子さんのインタビューを通して感じたことは、「ファンの心のよりどころを作ることに一生懸命な方」ということ。人の個性を尊重し、悩んでいる人の背中を押す曲や言葉を発信し続けていて、魅力が溢れていた。その想いがあるからこそ、“超歌手”として、「シンガーソングライター」という型に収まらず、「大森靖子」として確立した存在感を放っているのだと感じた。

INFORMATION

7/29リリース 大森靖子デジタルシングル「シンガーソングライター」

▼楽曲はこちらから
https://seikooomori.lnk.to/SSW0729